サラリーマンが副業するときに気をつけるポイント6選!成功するための秘訣とは

はじめに

近年、副業に取り組むサラリーマンが増加しています。副業には収入アップや新しいスキルの習得など、さまざまなメリットがあります。しかし、副業にはデメリットやリスクもあるため、注意が必要です。本記事では、サラリーマンが副業をする際の注意点を6つの観点から詳しく解説します。

1. 会社の就業規則を確認する

サラリーマンが副業を始める際の最初の注意点は、所属する会社の就業規則を確認することです。企業によっては副業を禁止している場合があるため、必ず確認しましょう。

1.1 就業規則で副業が禁止されている場合

就業規則で副業が禁止されていても、裁判例では労働者の自由とされているため、会社に解雇されるリスクは低いと言えます。ただし、会社に副業を申告し、許可を得ることが望ましいでしょう。

申告をせずに無断で副業を行った場合、本業の職務専念義務に違反したとみなされ、注意や指導、最悪の場合は懲戒解雇などのペナルティを受ける可能性があります。

1.2 就業規則で副業が許可されている場合

就業規則で副業が許可されている場合でも、本業に支障をきたさない範囲で副業に取り組む必要があります。副業が本業の業務に影響を与えたり、会社の秘密情報が漏洩したりするリスクがあるためです。

そのため、副業を行う際は上司に相談し、特例として認めてもらうことが重要です。また、副業先の就業規則も確認し、副業が可能であることを確認する必要があります。

2. 副業と本業のバランスを取る

副業をする上で大切なのは、本業との両立です。副業に熱中しすぎて本業に支障をきたしてはいけません。

2.1 無理のない時間配分

無理のない時間配分が欠かせません。本業の仕事時間に加えて副業にも多くの時間を費やすと、睡眠時間が削られ体調を崩す恐れがあります。

本業・プライベート時間と副業の時間を明確に分け、無理のない範囲で副業に取り組むことが重要です。スマートフォンのカレンダーやスケジュールアプリを活用して、しっかりとスケジュール管理をすることをおすすめします。

2.2 自分に合った副業を選ぶ

自分に合った副業を選ぶことも重要です。時間労働型の仕事と成果報酬型の仕事では特性が異なるため、自身の目的に合わせて選択しましょう。

例えば、データ入力やアンケート回答などの時間労働型の副業は、安定した収入が見込めますが、働いた時間に比例した収入しか得られません。一方、ネットショップ運営やWebデザインなどの成果報酬型の副業は、スキルと工夫次第で大きな収入を得られる可能性があります。

2.3 家族の理解と協力を得る

副業をスムーズに両立するには、家族の理解と協力が不可欠です。副業によって家事や育児の時間が削られてしまっては、家庭生活に支障をきたします。

そのため、副業を始める際は家族に説明し、同意を得ることが大切です。家族の協力があれば、集中して副業に取り組める環境を整えられるでしょう。

3. 副業の所得区分と税務

副業をする際は、所得区分や税務面での注意点も押さえておく必要があります。

3.1 副業の所得区分(詳細は、最寄りの税務署及び税理士に確認して下さい。)

副業の所得は、「事業所得」と「雑所得」に大別されます。事業所得の場合は、青色申告を行えば税法上の様々な特典を受けられます。一方、雑所得の場合は青色申告ができず、損益通算も適用できません。

事業所得と雑所得の判断基準は「反復性・継続性」で、店舗の賃借や設備投資など継続的な取り組みがあれば事業所得と判断される可能性が高くなります。

3.2 副業の確定申告

副業の収入が年間20万円を超える場合は確定申告が必要になります。年末調整は本業の企業で行いますが、副業収入の税務処理は自身で行う必要があります。

また、雑所得の損失を故意に事業所得で申告し、給与所得との損益通算を行うのは脱税行為となるため、厳しい処罰の対象となります。

3.3 住民税の申告

副業がある場合は住民税の申告も必要になるため、確定申告の際は住民税の申告も忘れずに行う必要があります。

サラリーマンの場合、通常は給与から特別徴収されますが、副業の赤字を申告すると、その住民税も会社に知られてしまう可能性があります。そのため、特別徴収ではなく、普通徴収を選択することが重要です。

4. 健康管理とモチベーション維持

副業をする上で、健康管理とモチベーション維持も欠かせません。無理のない範囲で副業に取り組まないと、本業にも悪影響を及ぼしかねません。

4.1 適度な休息と運動

副業に夢中になりすぎると、睡眠時間が削られ、体調を崩す恐れがあります。適度な休息を取り、運動不足にならないよう気をつけましょう。

定期的に運動を取り入れることで、心身ともにリフレッシュできます。ストレス解消にもつながり、副業に集中できる状態を維持できるでしょう。

4.2 明確な目標設定

副業に取り組む上で、明確な目標を設定することも重要です。「今よりも月2万円多く稼ぐ」「住宅ローンの繰り上げ返済をする」など、具体的な目標を立てましょう。

目標を達成するたびにモチベーションがアップし、副業を続けやすくなります。また、目標を見失わないよう、定期的に振り返りを行うことをおすすめします。

4.3 仕事環境の整備

集中して副業に取り組めるよう、仕事環境を整備することも大切です。家では子供の声や家事の雑音などで集中しづらい場合があります。

そういった場合は、コワーキングスペースやシェアオフィスを活用するのも一案です。集中できる環境を整えることで、効率的に副業に取り組めるでしょう。

5. トラブル回避とリスク管理

副業にはさまざまなトラブルやリスクが潜んでいます。事前にリスクを理解し、適切な対策を立てることが重要です。

5.1 怪しい副業への注意

「簡単に稼げる」と謳う副業には注意が必要です。一見魅力的に感じられても、実態が不明確だったり、支払いトラブルが起きたりする可能性があります。

信頼できる企業や個人から仕事を受注するよう心がけましょう。また、業務委託契約書を締結することで、報酬未払いや音信不通などのトラブルを避けることができます。

5.2 情報セキュリティの確保

副業で扱う個人情報や機密情報の取り扱いには十分注意が必要です。万が一情報が漏えいした場合、金銭的損失や信用失墜のリスクがあります。

副業先のセキュリティポリシーをしっかりと確認し、パスワード管理やデバイスの暗号化など、セキュリティ対策を怠らないようにしましょう。

5.3 労災保険の確認

副業で怪我をした場合の対応も心配です。会社の労災保険は本業の業務上の怪我にしか適用されないため、副業での怪我については補償の対象外となります。

副業先での労災保険加入の有無を確認し、加入していない場合は個人で労災保険に加入するなど、リスク対策を立てておくことが賢明でしょう。

6. 副業のメリットと可能性

副業にはデメリットやリスクがありますが、メリットも多くあります。副業を上手く活用すれば、新しい可能性が広がるでしょう。

6.1 収入アップの機会

副業の最大のメリットは収入アップの機会です。本業の収入に加えて副収入を得ることで、生活水準の向上や資産形成につながります。

例えば、月に10万円の副収入があれば、年間120万円の収入増となります。この金額があれば、住宅ローンの返済を早めたり、投資に回したりといった選択肢が生まれます。

6.2 スキルアップの場

副業はスキルアップの場にもなります。本業とは異なる分野の仕事に携わることで、新しい知識やスキルを身につけられるでしょう。

例えば、ITエンジニアがWebデザインの副業をするなら、デザインスキルを磨くことができます。将来的に独立や転職を考えている人にとっては、副業を通してスキルを鍛えておくのが賢明な選択になるかもしれません。

6.3 人脈形成の機会

副業を通して、本業とは異なる業界の人々と出会うことができます。新しい人脈を形成できれば、ビジネスチャンスや情報収集の機会が広がるでしょう。

副業先での出会いをきっかけに、共同事業を立ち上げたり、新しいビジネスアイデアを生み出したりと、可能性は無限にあります。

まとめ

サラリーマンが副業をする際の注意点は多岐にわたります。しかし、適切な準備と対策を行えば、メリットを最大限に生かすことができます。

まずは会社の就業規則を確認し、副業と本業のバランスを取ることが重要です。また、副業の所得区分や税務面での注意点、健康管理やモチベーション維持の方法、トラブル回避のためのリスク管理も押さえておきましょう。最後に、副業を通じた収入アップ、スキルアップ、人脈形成など、様々な可能性を見据えることで、より副業に前向きに取り組めるはずです。

よくある質問

会社に副業を申告しなかった場合はどうなるか?

会社の就業規則で副業が禁止されている場合、申告せずに副業を行うと、本業の職務専念義務に違反したとみなされ、注意や指導、最悪の場合は懲戒解雇などのペナルティを受ける可能性があります。

副業の収入はどのように税金申告すればよいか?

副業の収入が年間20万円を超える場合は確定申告が必要になります。収入が「事業所得」か「雑所得」かで税務処理が異なるため、適切な所得区分を行う必要があります。また、住民税の申告も忘れずに行う必要があります。

副業中の怪我はどのように対応すべきか?

会社の労災保険は本業の業務上の怪我にしか適用されないため、副業中の怪我については補償の対象外となります。そのため、副業先での労災保険加入の有無を確認し、加入していない場合は個人で労災保険に加入するなど、リスク対策を立てておくことが重要です。

副業を通して得られるメリットは何か?

副業の主なメリットとしては、収入アップ、新しいスキルの習得、人脈形成などが挙げられます。副業を上手く活用すれば、生活水準の向上や資産形成、転職や独立への道筋を開くことができます。